楕円の四点が一本の直線にある

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偶然のように見えてしまう必然、数学は証明してくれます。私は勉強している所、楕円の四点が一本の直線にあると、半信半疑でした。しかし、実際に演算してみると、全く偶然ではなかった。

楕円は下記のような式で表現できます。

\[ \left[ \begin{array}{c} x(\theta) \\ y(\theta) \end{array} \right] =  \left[ \begin{array}{c} x_0 \\ y_0 \end{array} \right] + \left[ \begin{array}{c} a \times cos(\theta) \\ b \times sin(\theta) \end{array} \right] \]

ellipse4points3右の図に示された楕円に、\( (x_0,y_0) \) と \( (x_m,y_m) \) と \( (x_\theta,y_\theta) \) と \( (x_T,y_T) \) が一本の直線にあります。\( (x_1,y_1) \)と\( (x_2,y_2) \)は楕円上の2点です。\( (x_T,y_T) \)はこの二点に通る切線の交差点です。 \( \theta = \frac{1}{2}(\theta_1+\theta_2) \)。 \( x_1=x(\theta_1) \), \( x_2=x(\theta_2) \), \( y_1=y(\theta_1) \), \( y_2=y(\theta_2) \), \( x_\theta=x(\theta) \), \( y_\theta=y(\theta) \)。

一般性を失わず、楕円の円心が原点にあるとして演算を展開します。つまり、\( (x_0,y_0) = (0,0) \)とします。

第一歩として、原点と \( (x_m,y_m) \) と \( (x_\theta,y_\theta) \) が同一直線上にあると確認します。詰まり、\( \frac{y_m}{x_m} = \frac{y_\theta}{x_\theta} \)。

\( \theta_1 = \theta + r \) , \( \theta_2 = \theta – r \)とします。各点の座標を展開すれば以下になります。

\( x_1 = a cos(\theta_1) = a cos(\theta+r)=a cos(\theta)cos(r)-a sin(\theta)sin(r) \)
\( y_1 = b sin(\theta_1) = b sin(\theta+r)=b sin(\theta)cos(r)+b cos(\theta)sin(r) \)
\( x_2 = a cos(\theta_2) = a cos(\theta-r)=a cos(\theta)cos(r)+a sin(\theta)sin(r) \)
\( y_2 = b sin(\theta_2) = b sin(\theta-r)=b sin(\theta)cos(r)-b cos(\theta)sin(r) \)

\( x_m = \frac{1}{2}(x_1+x_2) = a cos(\theta)cos(r) \)
\( y_m = \frac{1}{2}(y_1+y_2) = b sin(\theta)cos(r) \)

\( \frac{y_m}{x_m}=\frac{b sin(\theta)cos(r)}{a cos(\theta)cos(r)}=\frac{b sin(\theta)}{a cos(\theta)} \)
として、定義上、\( \frac{y_\theta}{x_\theta}=\frac{b sin(\theta)}{a cos(\theta)} \)。

次からは、\( x_T \) と \( y_T \) を求めます。しかし、その前に\( (x_1,y_1) \)と\( (x_2,y_2) \)の切線傾きを知る必要があります。計算します。

\( dx=d(a cos(\theta))=-a sin(\theta) d\theta \)
\( dy=d(b sin(\theta))=b cos(\theta) d\theta \)
\[ \frac{dy}{dx}=\frac{b cos(\theta)}{-a sin(\theta)} \]

として、

\( \phi_1= \frac{dy}{dx}|_{(x,y)=(x_1,y_1)}
= \frac{b cos(\theta_1)}{-a sin(\theta_1)}
= \frac{b cos(\theta+r)}{-a sin(\theta+r)} \)
\( \phi_2= \frac{dy}{dx}|_{(x,y)=(x_2,y_2)}
= \frac{b cos(\theta_2)}{-a sin(\theta_2)}
= \frac{b cos(\theta-r)}{-a sin(\theta-r)} \)

\( (x_T,y_T) \)は二本の切線の交差点なので、下記の連立方程式の解です。

\[  \begin{cases}
\frac{y_T-y_1}{x_T-x_1}=\phi_1
\\
\frac{y_T-y_2}{x_T-x_2}=\phi_2
\end{cases} \]

解いてみれば:

\[  \begin{cases}
x_T=\frac{y_2-y_1-\phi_2 x_2 + \phi_1 x_1}{\phi_2-\phi_1}
\\
y_T=\frac{-y_1 \phi_2 + \phi_1 y_2-\phi_1 \phi_2 (x_2- x_1)}{\phi_2-\phi_1}
\end{cases} \]

\( x_1, y_1, x_2, y_2, \phi_1, \phi_2 \)の展開式をこの解に代入して、そしてすごく長い簡単化プロセスを経て、最終的に下記の解を得ます。

\[ x_T=\frac{a cos(\theta) }{cos(r)} , y_T=\frac{b sin(\theta) }{cos(r)} \]

そして、\( \frac{y_T}{x_T}=\frac{b sin(\theta)}{a cos(\theta)} \)。

最後に、

\[ \frac{y_m}{x_m}=\frac{y_\theta}{x_\theta}=\frac{y_T}{x_T}=\frac{b sin(\theta)}{a cos(\theta)} \]

を確認で着ました。原点を含めて、四点は確かに一直線にあります。

楕円のこの性質は、画像認識の場合において、楕円の中心点を見つけ出す手法の理論基礎にもなっています。

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